はじめに投稿の背景と理由について
これからお話する私の行動について、混乱を招いたことによるお叱りの声を真摯に受け止め、自分自身でも反省と自覚をしております。その上でお話させていただきます。ただ、今回の選挙は、通常の選挙とは異なる様相を呈しており、もし普通の選挙であれば、私もここまでのことをすることはなかったと思います。拡散されるからには、事実や理由、背景をきちんと理解していただいた上で知ってほしいと考えており、そのために事情を説明させていただいております。
私が発信した内容をご覧になった方の中には、「こんなにも荒れた選挙だったのか」と気づいてくださった方もいらっしゃいました。私としては、特定の候補者に限定した話ではなく、デマや乱暴な行為が広がり、選挙そのものの公平性が失われる危機感を抱いていました。その実態に多くの方が気づいてほしいと願い、情報を発信してきたのです。そして何より、最終的には冷静で公正な判断をしていただきたいという思いが根底にありました。
しかし、私が投稿した内容について「悪口を言っている」と受け取られたようでしたが、それは事実として起きた出来事をお伝えしていたに過ぎません。特定の候補者の投票を直接的に呼びかけるものではありませんでしたが、「公職選挙法違反だ」「通報する」といった声が寄せられる状況が起こりました。
私に関する情報の拡散が始まったのは、「X」において発信者が意図的に誤認を招くような動画の静止画とコメント文を投稿したことがきっかけでした。その投稿には大変な悪意を感じます。その後、その内容がYouTubeのフェイク動画に繋がり、さらには運営ブログによるまとめサイトも作成されるなど、誤った情報が意図せず広がっていきました。この一連の騒動には、人々の怒りを向けるように騒動を煽る火付け役が存在していたことは明らかです。
さらに、中には人の氏をネタにして小馬鹿にするような書き込みも多く見受けられました。このような行為は、全国の「タカオカ」さんを侮辱することに繋がるだけでなく、同じ姓を持つ人に対するいじめを助長する印象を与えかねないため、看過することはできません。
今回の選挙期間中、稲村氏の活動の様子や応援メッセージに関する投稿を行うと、必ずといっていいほど、斎藤氏の応援者と思われる方々からの書き込みが押し寄せ、嘘の情報や悪口を残す言葉の暴力のネットリンチが繰り返される状況が続いていました。このような環境では、公平な議論や冷静な判断を妨げる要因となっていることを痛感していました。
見解が異なるのは、候補者が異なるのだから当然のことであり、お互いに邪魔することなく情報を伝えるべきだと私は考えています。しかし、対立候補にとって投稿してほしくない内容だったことは理解しますが、それを理由にコメント欄で酷い言葉を平気で投げかけられる状況には困惑しています。
私としては、事実として起きた記録に基づく話を伝えただけですが、それを認めたくない方々からは「虚偽」「誹謗中傷だ」と捉えられ、気に入らない相手に対して「こちらが正しいから言っても良い」という風潮が、今回の選挙の実態だったように感じています。
私が投票日の最後の最後まで行った行為は、なにも候補者個人を指しているだけのことではなく、今回の選挙における異常さの実態を多くの方に知っていただきたいという強い思いが一番にありました。そのため、誤解を避けるためにも、きちんと説明する責任があると考えています。また、兵庫県知事選挙が終了した後も、業務に支障をきたすほどの、私に対する嫌がらせ行為が続いておりますため、この場を借りて、現状についてご説明させていただきます。
元動画不明のまま悪意をもって広がる静止画
まず初めに一つ目の内容は、選挙投票日当日に私が「X」に投稿した動画について、「公職選挙法違反にあたるのではないか」との声が上がりましたがそのような内容ではありませんでした。さらに、元画像の出所も不明のまま、私自身が発信した言葉のように見せかける形で悪意的に拡散されています。このような状況を踏まえ、当時の背景について以下にご説明いたします。
11月14日に、動画の元原稿は「X」上で、@nasukoB なすこさんという方が作成されたもので、既に多くの方により拡散されておりました。
【動画の元原稿】
Xの投稿より👉https://x.com/nasukoB/status/1856924954215711169
Xの投稿より👉https://x.com/nasukoB/status/1857797022080004354
その動画は、当日も引き続き拡散が呼びかけられており、私もその呼びかけに応じて動画を引用し投稿させていただきました。
【元動画の全部内容】
Xの投稿より👉https://youtube.com/shorts/2efoG8PBzJQ
たしかに、この動画の内容については、斎藤元彦候補にとって不利な印象を与えるものであったかと思います。しかし、動画内で取り上げられている出来事は、著者による虚偽ではなく、選挙期間中に「X」に実際に投稿された映像を基に作成されたものであり、実在する人物を題材としていると理解しています。そのため、内容をご存じない方からは事実無根の情報であるかのように受け取られたかもしれませんが、事実関係は実際に起こった出来事を元にしており、投稿者ご本人もコメントでその点について説明されています。私自身も動画内の出来事に対する映像を「X」にて目撃しておりますし、多くの方が映像を見ている証明がある出来事した。
私が投稿した動画は、別の方によって選挙期間中の出来事をパロディ風に編集されたものであり、それを引用して投稿した形ではありますが、私としては、稲村和美候補の功績を広める時間が足りない中で、この選挙がいかに異常で公平に行われていなかった荒々しいことが発生していたかも、知っていただきたい一心で、解りやすく伝わることを追求してしまいました。
とはいえ、結果的に対立候補に対する「落選運動的な」内容を投票日に加担してしまったことは軽率であったと反省しております。投票日にこのような動画を用いたことで、一部の方に戸惑いや不快感を与えてしまいました。この点については、深く自覚しております。
また、投稿に対する過剰な反応や誹謗中傷が相次いだため、現在は当日の投稿を削除しております。私の投稿が引き起こした拡散騒動について再度お詫び申し上げるとともに、今後はこのような事態を招かぬよう、一層の配慮をもって発言や行動を心がけてまいります。
芦屋市長が写っている動画の投稿について
2つ目に投稿した内容についてですが、添付に用いた動画は、令和6年4月21日にライオンズクラブ国際協会様が主催されたイベントで撮影されたものです。このイベントでは、芦屋市の高島市長と元安芸高田市長の石丸信二氏の対談が行われ、稲村和美氏が司会を務められました。投稿した元動画は、当時会場にお越しになった方が撮影されたもので提供してくださいました。その映像に下記の添付のチラシを加え、高島市長のお名前と稲村氏の名前を紹介するテロップを付け編集したものです。
この動画を投稿する理由となったのは、22人の市長が稲村候補を応援することを表明されたタイミング以降のことです。この背景には、高島市長がこの表明に署名されていなかったという事実があります。高島市長はどなたの応援も表明されておらず、中立の立場を取られていたにもかかわらず、「斎藤候補を応援している」「稲村候補とは不仲である」といった事実とは異なる印象操作が拡散され始めていました。私の方にも、そのような印象を告げるコメントが多数寄せられていました。人それぞれ受け取り方は自由ですが、それを真実であるかのように広く拡散する行為は間違っていると考えます。
そこで、投票日よりも前に、稲村さんの功績を伝える目的で動画を投稿しておりました。(以下はその元動画です。高島市長に関する部分は省略しています。)
元動画👉「令和6年4月21日にライオンズクラブ国際協会様が主催されたイベントの様子」
さらに、投票日の前日には「明日は投票日です」というテロップを追加し、当日には「今日は投票日です。」というテロップに変更して、計3日にわたり投稿しました。これらの投稿は、あくまで稲村氏の過去の功績をお伝えすることを目的として行ったものです。ただ、当日の動画については、最初に投稿した会話の部分をショートカットし、動画の時間を短縮して高島市長が登場する部分のみを使用しました。この編集が結果として誤解を招くことになってしまいました。
理由はさておき、結果としてこの投稿がきっかけで、高島市長へ「本投稿が公職選挙法の規制に違反しているのではないか」「特定の候補を応援しているのか」といった問い合わせが複数寄せられたようです。そのため、高島市長より投稿の削除をお願いしたいとのご連絡が個別にありました。さらに、選挙結果に影響を与えないよう配慮して公に発信してくださるとのお気遣いのご連絡もいただいておりました。その後、私の方で該当の動画を削除し、それに伴い高島市長からの発信も現在は削除されております。
この件につきましては、高島市長に多大なご迷惑をおかけしてしまったこと、また有権者の皆様に誤解を与えてしまったことを、心より深くお詫び申し上げます。
不信任決議文のポイントを資料で解説したことについて
最後に投稿した3つ目の内容についてですが、私の文面と添付画像は以下の通りです。
前者は私が独自に発した言葉ではなく、不信任案決議文に書かれている文言です。なぜ、私がこの投稿を行い、改めてこの不信任案決議の内容を理解していただきたいと思ったのか、その背景についてお話しさせていただきます。
斎藤氏を支持する方々のご意見として、「可哀想だから」という言葉が多く聞こえてきました。しかし、その内容について具体的に尋ねると、「わからない」「他候補者の暴露の話しがあるから、県議と告発者(元県民局長)が悪い」といった返答がほとんどでした。
今回の選挙が必要とされた原点には、不信任案が全会一致で可決された理由が存在します。この背景を理解せず、候補者の好印象だけで同情的に兵庫県のリーダーを選ぶ印象を受ける場面もありました。もちろん、その感情自体が大事な民意であることは否定しません。しかし、既存の記録に基づく事実を無視して陰謀論を唱えることには違和感を覚えていました。
そのため、この投稿に関しては、投票日の当日に投稿しても特に問題はないものであると考えております。
最後にお伝えしたいこと
以上で、私が投稿した内容はこの3件のみですが、それが飛躍して「朝から連投し続けている」といった、こちらは意図しない形で拡散されていきました。
私が今回の選挙を見ていた目線では、「X」上で発生していた、いわゆるネットリンチである言葉の攻撃という問題が背景にありました。選挙期間中、私は「X」と「TikTok」を活用し、稲村氏を応援する投稿を継続的に発信していました。しかし、コメント欄には斉藤氏を支持する方々からの書き込みばかりが相次ぎ、稲村氏や演説者、投稿者の私に対する人格否定ともとれる野次が多く寄せられ、結果として炎上状態に陥りました。これこそが「ネットリンチ」と呼ばれる現象だと感じました。これまで、選挙期間中に稲村氏を支える応援者までもが集中的にネットリンチにさらされてきた実態は、想像を超えるものがあります。ひとたび「これが正しい」という思い込みが広がると、たとえ真実を伝えたとしても、その主張を繰り返し非難され続ける状況に直面しました。
失職した知事が候補者なのだから、他の対立候補がこれまで県政がやってきたことに対して「何がよくなかったのか」「どう改善していくか」を争点にして伝える演説を行うのは、選挙では普通のことです。しかし、事実起きた記録の話しであっても、それを認めたくない斎藤氏を援護する人から見ると、それは、ただの誹謗中傷をしているとしかとられなくなっていたように思います。
対立候補にとって、自身が支持する候補者の印象を悪くするような投稿を阻止したいという思いがあるのでしょう。しかし、それを理由に、コメント欄で自由に発言できる場を利用して平気で酷い言葉を投げかける行為(一部では、そういった書き込みを行うアルバイトが存在するという話も耳にします。)、これを正当化されることは違うと思います。意見が異なるからといって、その人そのものを否定し、大勢の言葉の力で一方的に攻撃を仕掛けるのは、重大な問題だと感じていました。このように、集団で言いたい放題の主張をし、それを人々の目にさらし評価を下げる行為を繰り返す人が多いのがネット環境にあります。
一人の嘘が多くの人によって「それが正しい」と言われると、その主張が真実として受け止められてしまう現状に、私たちは知らず知らずのうちに適応してしまっているのではないかと感じます。まとめると、実際に起きた真実よりも、それを認めたくない人々にとっては「誹謗中傷」として片付けられる一方で、気に入らない相手に対しては、多数の声が「正しい」とされることで、何を言っても良いというような風潮が広がっているのです。この状況に危機感を抱かざるを得ません。
もちろん、このような苦しい思いをしてきたのは私一人ではありません。この数日間、私やその周囲の人々を取り巻いた実体験を通じて明らかになったことです。このような出来事が実際に選挙期間中に起こっていました。そして、選挙が終了した後も、思い込みの嫌がらせのコメントやメッセージが他のSNSにまで広がり、私に対して送りつけられている状況が続いています。返信の嫌がらせがエスカレートしていくことを受け、やむを得ず、選挙中に投稿した炎上の原因となる書き込みをすべて削除させていただきました。このような事態が再び起こらないことを願うばかりです。
選挙を通じて不適切に人の感情が利用されるような行為が行われないためにも、公平で清廉な選挙制度を維持するための規制について、改めて検討が必要ではないかと強く感じています。選挙は民主主義の根幹であり、その過程が公正であることが信頼されるためには、適切な制度の整備が不可欠だと改めて考えさせられています。
ここまでの内容を踏まえ、11月17日の投票日に関する投稿行為については、「公職選挙法違反」に該当する行為は一切行っていないという私の認識を改めてお伝えさせていただきます。