常任委員会の舞台裏(第一章)
入りたい委員会の希望を提出
※以下、民生文教常任委員会=「民文」、総務常任委員会=「総務」、建設公営企業常任委員会=「建設」と省略します。
3つの常任委員会の委員は毎年メンバーの編成を行います。6日の本会議で副議長の投票が終わった後に長めの休憩をとるのですが、その際に議員の舞台裏ではこんなことが行われています。各議員が事前に提出していた委員会の希望を元に、調整役の副議長が配属を決めるために議員間を走りまわっています。行政側は、その間席についたまま待ちの状態です。
3人会派の場合、それぞれが3つの委員会に分かれて第一希望を提出し、どの委員会でも会派で意見を出せるように対応しています。5人会派の自民党の場合も、各委員会で会派の意見が行き渡るように(2,2,1)とわかれているようです。
1年目は無所属会派は山口議員お一人でした。1人の場合、特に自分が意見を尊重したい委員会を希望します。この時山口議員は、第1希望を民生、第2希望を総務と提出されたようです。民文は、子ども子育て・教育・福祉に関する審査に参加できる委員会です。第2希望になったとしても、総務は総合的な予算について議案審査が行われる委員会ですので、民文に関連するような議案に当てはめて発言する機会は訪れるからです。
ところが、第三希望の建設に配属されてしまいます。優先的に会派から調整が行われた結果、無所属会派は余った枠が建設だったというものです。同じように、2年目も第一希望は叶わず民文からは外れ総務となりました。3年目はというと、それを見かねた2人会派の維新が、民文の希望をあえて外し山口議員に譲ってあげたかたちになったことで、ようやく民文に入れたようです。
ここまで算数の当てはめ計算のお話なっていますが、3つの委員会に分けてみます。3人会派は1人づつ3つの委員会へ振り分けることができます。2人会派は3つのうちひとつの委員会の枠が空きます。5人会派は希望が1人になった委員会は、ひとつ枠が空くということです。
特定の人が優遇される調整
これまで私は、1年目に総務、2年目に建設、3年目は民文とそれぞれの委員会に入ることができ幅広く学ぶことができました。そして、4年目の委員会が決まり民文となりました。3つの常任委員会メンバーを4年通じて見てみると、通常、皆様は1〜2回交代で各委員会を回っているようでした。
もちろん、3回連続で同じ委員会だった方も数名います。ただ1人、自民党会派の福井利道議員にいたっては、4回連続で民文の委員と決まりました。ここで私が疑問に思っているのは、何回も自分の希望が叶っていない人や、他の人に譲ってあげている人がいる中で、福井利道議員は前期から見ると8年続けて民文だということです。
別に、会派での調整になるので、その中で他の方も納得しているなら私は何も言いません。でも、行きたい委員会を我慢している議員もいる中で考えると、なぜ1人だけがいつも好きな委員会に入れているのでしょう。しかも、そのことで他の人が入りたい委員会から外されるという影響まで及ぼしていることに、不公平さを感じてなりません。
ただ言えることは、本会議で議決する議案を、委員会はそれを付託して審議を行う場ですので、その後、必ず全議員が全部の議案に目を通し一票を投じます。他の委員会も経験していたことにより、私は幅広い視野が持てるようになりました。
希望の委員会に入れない人
4年目も、山口議員は民文を第一希望とされていました。民文の席は7名です。3人会派の3名と、前回譲った維新さんを除けば、残りの席は3名となります。その他、民文の希望を出されていたのは、自民党からは福井利道議員、松木議員の2名、無所属議員からは、寺前議員、青山議員と合わせて5名でした。そのうち2人が別の委員会に行かなければいけません。
ところがです!松木議員は議長でもありますが「自民党として、民文はいつも2人出すと決めている」とおっしゃたそうです。これにより無所属会派の3名のうち1名しか民文に入れないことになりました。一度も民文になったことがない寺前議員が優先されるのはわかります。
しかし、それにしてもおかしいのです。副議長が委員の配置を決める際、同時に正副委員長の選任もされているのですが、総務には自民党会派の委員は1人だけとなっていました。そして、委員長に◯がついていたのですが、委員長になると発言する機会が少なくなるのです。
何故なら、正副委員長は意見が出揃った最後に発言するというマナーのようなものがあるからです。それならば、委員長がいる委員会へは、1人にはせずに2人出しておけば会派としても意見がもっと出せる機会が増えるのにと考えるのが普通ではないでしょうか。
結局、民文を福井利道議員、松木議員、寺前議員に譲ることになった山口議員は、さらに、副議長からこんな知らせを受けます。またしても総務ではなく第三希望の建設へという話だったのです。どうして、一度も建設になったことのない青山議員を差し置いて、なぜ山口議員が総務からも外されることになるのでしょうか。
というようなこともありましたが、後からの訂正が入り、青山議員は副議長ということもあってか建設へ、山口議員に総務を譲られたという形になったという報告を受けました。
そうまでして頑なに山口議員を、まるで牽制しているかのように民文や総務から外す必要があったかのか?そう思えてならない委員会の新体制です。
公平に感じられない決め方
副議長が正副委員長の提案を持ってこられました。選挙の年を迎える任期最後の年は、一期目の新人6人にそれぞれ2人ずつ分かれて、正副委員長を経験してもらおうと思いますと言うことでした。ここで、新人が委員長を経験することは良いと思いました。みんなでステップアップです!
民文委員長=維新会派の浅海議員、総務委員長=自民党会派の川上議員、建設委員長=共産党会派の川島議員、が選ばれました。この選択は妥当だと思います。それは、共産党と維新は4役に入れていなかったわけですし、自民党も最大会派としてもうひとつ委員長の役目があっても人数的にも公平なはずです。
ただ、私が疑問に思ったのは副委員長でした。「一期目の新人議員2人に正副をやらせるんだ。。。」と思ったからです。もちろん、当選後は期数に関係なく全員が上下関係もない同じ立場であるのが議員です。
しかし、これまでの慣例については、諸先輩議員は数をこなしている分よくご存知です。ましてやコロナ禍で、行政視察や定例の議会運営が取りやめになることが多かった今期の芦屋市議会です。経験の少ない議員より、経験が物を言う臨機応変に対応できる議員の方が委員長を支えることができるではないでしょうか。3つの委員会全体を見た時に、その方がうまく委員会を回せるように思えたのです。
ただ、そうは思っていても、副議長に対してこの時私は何もいいませんでした。ブログでは感じたままに本音を書きましたが、その場ではただ一言「意見はありません。」とお伝えしたのでした。
という訳で、私は今年も民文の副委員長を務めます。浅海委員委員長と相談し合いながら、共に経験を積み重ねてまいります。
【委員会の舞台裏(第二章)】へつづく…>>