■ なかなか進まない駅前再開発、その現状を問う
令和4年第2回定例会6月16日本会議の一般質問で『JR芦屋駅南地区まちづくりに期待する市民の声』をテーマとして取り上げました。
●状況説明
2年間事業が遅れてしまったJR芦屋駅南地区再開発事業ですが、ようやく議会で予算の可決を得ることができ、用地取得など、実際の事業を進められるようになりました。
JR西日本駅舎改良工事や、モンテメールの改装で新しい店舗が加わったことにより、一層賑わいつつある駅中に、市民の皆様の期待感もどんどん高まっています。
■ 再開発事業の予算が初めて議案に
私が議員に着任してから約9ヶ月経ったころ、この再開発事業の予算が初めて議案として出てきました。
JR芦屋駅南地区の事業計画は、長い年月をかけ、事業手法については、第二種市街地再開発事業を選択することで、安心安全なまちづくりを目指せるということが決定しました。議会としても施工の条例はすでに全会一致で可決していた状況だったのです。
この当初予算に私は賛成を示しました。人と車が混在し無謀横断状態だった危険性をなくすための対策として、この計画が適していると理解できたからです。
費用面の妥当性についても、国の補助金が満たされることが示されており、市の負担額も長期的にみて、その後の市政に悪影響を及ぼす額ではないと判断しました。
比較対象となっていた街路事業では、交通の安全性が確保できないということが明確に示されていました。当局が一番に交通の安全性を重視し、地権者の方がその地を離れずに住環境の変化を強要されることがないよう配慮するための計画でもあるということを理解したからです。
■ 何度も否決されながらも賛成し続けた理由
しかし、議会は多数決です。その後、何度もこの事業計画の予算案は否決を繰り返しました。それでも私は、これまで一度もこの予算案に反対をしたことはなく賛成し続けています。
当初予算案が否決されてから2年経ってようやく可決となったわけです。この止まっていた事業の遅れに対し、市民からは「議会が無駄に引き伸ばし、行政に無駄な仕事をさせ、無駄な経費を支出したのではないか」という声が多く囁かれているのも事実です。
そこで、今後はJR芦屋駅南地区まちづくりに期待する市民の声を裏切ることのないよう、しっかりと事業を進めていただきたいという思いを込めて質問させていただきます。
■ 市民が求める利便性への期待
市民の皆様が求めておられるのは、安心安全であることと同時に、利便性も重要視されています。バリアフリー、エスカレーター、エレベーター、駐輪場、公益施設など、利便性の質が上がることに対しても期待をされているからです。
この先、大型事業がない限り、後から改装工事が行われる機会が訪れることはまずありません。縮減案によりコストが削減されたことが原因で、市民が求めている利便性が考慮されなくなったのでは、期待の声が半減してしまいます。
●質問内容
「そこで、お伺いいたします。いいものをつくるためにも不便な点を解消し、駅前の利便性が高まるのであれば、ある程度の投資費用も必要だと考えますが市長のお考えをお示しください。」
■ 質問席での質疑
一問一答の2質目以降では、縮減案で減額にはなったわけですが、私には3つひっかかっていることがあったのでそれを問いました。
駅前の完成図のポスターを見ながら話をされる市民の皆様からは、新しい玄関口が待ち遠しいということがとても感じられます。その思いを後からがっかりさせることがないように、今のうちに指摘・要望をしておこうと思いました。
■ 疑問点その① 駐輪場
縮減案では、当初予算(否決された金額)から、地下駐輪場を約6.3億の減額を示されていました。
その理由として最新の人口推計結果を反映し、人口が減ることが予測されるため、集約化を先延ばしにし、地下駐輪場のスペースを縮小させるというものでした。
【モニター資料提示】
見直し案では、既存で民営に委託している自転車駐車場を、当初案は新しい地下駐輪場が完成後にすぐ廃止して駅前に集約するという案でした。ところが、縮減案では地下駐輪場の規模を縮小し、分散化している周辺の駐輪場をそのまま継続するということでした。
【モニター資料提示】
■ 駐輪場の集約化が果たされていないという疑問
●たかおかの疑問点
当初案で示されていた整備方針の中には目的が示されていました。その中には駐輪場の集約化、つまり分散して配置されている駐輪場の集約化ということが原点として変わらず今もあるはずです。
当時、事前に行われたタウンミーティングの説明資料の中でもそれが提示されていました。
つまり、駐輪場に関する利便性の向上も考慮しなければいけないということです。
芦屋市の人口推移と現在の使用状況で見直し案を立てられました。しかし、新しい玄関口になることで駅前が機能的に充実するものになれば、今より多く人が集まる場所となるのではないでしょうか。
一方でそれを別の目的として挙げているにもかかわらず、なぜ今よりも利用者が減るという未来予想図を理由にされているのでしょうか。
駅前工事が完了したとしても、結局のところ分散化するのでは、ご利用者様の利便性が向上せず集約化の意味を果たせていないことに対して、目的意識が劣っていると考えました。
■ 疑問点その② エスカレーター
私は、駅前と南側街区を結ぶ歩行者動線について注目していました。駅前のご利用者様にとっては歩行者動線は便利なものを期待されているはずだからです。
縮減案の歩行者動線は、このような図で説明がありました。
【モニター資料】
私が気になったのは、この⭕のエスカレーターの部分です。
エスカレーターは西側に上りの片道しかなく、階段はありません。下りの方は反対側の階段、もしくはビル内の3階からのエレベーターが近く、そちらを利用していただくことになります。
●たかおかの疑問点
南側バス停や南街区への人の流れを考えた時に、西側に往復できる動線があった方が良いと思っています。つまり、エスカレーターを往復にすればそれが可能であると考えていました。
ここでも、上の整備方針の図を取り上げますが、駅周辺の動線確保、駅と南側街区を結ぶ歩行者動線を確保し、地区の利便性を向上と示されていました。
言葉通りであれば、スムーズに歩行者が行動できるようにしなくてはいけません。しかし、今の見直し案では、またもやご利用者様への利便性の向上は考慮されているのかと疑問に感じずにはいられませんでした。
■ 疑問点その③ 公益施設
当初案から公益施設の事業費が10.3億減額されました。結局のところ、公益施設として新たな取得費にはお金をかけないということと私は理解しています。
👉『権利床整備費』とは、もともと市が持っている用地を等価交換ということでビルの床を取得することができます。その規模は400㎡。市内の多目的施設と比べてもとても小さなスペースに感じています。
保留床取得費とは、ビルの3階に面する場所を市が買い取るための費用でした。その面積が1000㎡あたりありました。
●たかおかの疑問点
JR調査特別委員会では、「公益施設を縮小した方がいい。」「何をつくるかも決まっていないのに無駄な経費になる。」などと減額をさせるためにそんなことを言っていた議員がいました。私は当時委員ではなかったので「何を言ってるんだ!」と言いたい気持ちを我慢しながら見ていました。
ここでも、上の整備方針の図を取り上げますが、駅前拠点、駅前拠点としてふさわしい機能の立地誘導と示されていました。つまり、立地誘導にふさわしい内容の充実した施設が公益施設になければ、その目的は果たされません。
施設規模が小さくなればなるほど、駅前拠点に向けてわざわざ足が運ぶとも、その施設に行く目的のためだけに人が集まるとも思えなかったからです。
■ 公益施設がにぎわいを生む動線になる
駅前拠点として、有効活用できる公益施設があることによって、そこで人の流れができます。
「ついでにここで買い物して行こうか」と、新たなにぎわいを産む動線がつくられると考えるのが普通であり、縮小された公益施設がその機能を果たせるのかという点についてはかなり矛盾を感じていました。
下記の資料に示されたように基本的な方針は変えてはいけないことだと思います。芦屋の新たな魅力を発見できる場になるよう、公益施設の主な取り組みの方向性をもう一度思い返していただきたいと考えています。
■ たかおか知子が要望したこと
「これまで説明してこられた基本的な整備方針の原点を忘れないでほしいのですが、最後に、もう一度、3つのことについて、私が見直していただきたいことをおさらいしておきます。
1. 動線の確保に大切な利便性の向上には、エスカレーターも片道じゃなく上りも必要です。
2. 駅前を利用される方に充実してもらうためには、駐輪場はもっと集約化し面積を拡大する必要があると考えています。
3. 駅前を子ども中心とした多世代交流の拠点にするには、公益施設は400㎡では狭すぎます。予算をつけ直して拡大する必要があると考えています。
という要望があったことをしっかり覚えておいてください。
今からは、期待されている市民の皆様を完成後にがっかりさせたくないですから「あの時こうしていたら良かったとか」も聞きたくありません。「だから言ったじゃないですか!」というような後悔の言葉も言わせないように、駅前という立地条件を生かした、芦屋の新たな魅力を発見できる場にしていただくようお願いいたします。」
■ この項目を取り上げた理由
当局としては、まずは予算が議会で承認されたことを安堵されているのでしょう。そして、二度と事業が遅れることなく、計画を後戻りさせずに進めるということを最優先にしなければなりません。
ただ、一度作られてしまってからでは今後改良工事が行われることはとても難しく、費用も無駄にかかってしまいます。
当局の考えは、利便性の向上を目的の一つとしておきながら「今のうちにいいものをつくるためにお金をかける」という投資については、少々後ろ向きで慎重になりすぎているのではないかと危惧しています。
安かろうという減額だけが良いわけではありません。市民は中途半端なものではなく便利でいいものも求めているのではないでしょうか。
そのことをもう少し重要視して、部分的に計画を見直せるところは早期に検討していただきたいという思いがあり、今回の一般質問で取り上げました。



















