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「この土地が必要」熱い思いに心が動いた地権者の気持ち – 新人議員の本音 NO.77


信頼関係で成り立っていた交渉

 

管理処分計画の案がようやく出来かけていたJR芦屋駅南地区再開発事業特別委員会の前に私はある地権者の方と面談させていただきました。再開発事業では用地取得をするために土地を譲ってくれる方のお力が必要不可欠です。駅前の前列は店舗の方が多くお店通いの方ですが、実際にそこに住居を持たれている方はこれまでの生活を変えなければいけません。

この地区は70年間、ずっと再開発事業の話しばかりだったそうです。震災などの影響で着工が遅れましたが、ようやく動き出した頃には、そこに住まわれている地権者の方もほとんどがご高齢の方ばかりになっていました。やっと動き出した事業も、議会の都合でまた反対となり2年間の遅れをつくってしまったのです。

そんな折、行政と交渉を続けてこられた地権者の方が、どうしても伝えてほしいことがあると私を訪ねてこられました。当然、少数の意見なので、それがすべての地権者のお気持ちに当てはまるということはないとは思いますが、少なくとも実際に関わっておられる地権者の方がどのような心境になられているかということは、もう一度しっかりと確認する必要があると考えました。

私がお話させていただいた方は、これまで再開発事業に賛成されており、予算を反対した議員に対し「けしからん。」と思うぐらいで、市長に向けて事業を進めてほしいという意見書も出されたそうです。でもそんな方々が、管理処分計画案の報告を受ける委員会の直前になって、市に対して裏切られた気持ちになられたことを、なぜ私に報告にこられたのかということです。

この方と市の交渉は、「対話」を大事にしたコミュニケーションから始まりました。計画に自分の土地が含まれていると聞かされた時は、外してほしいと思われたそうです。

しかし、訪れた当時の職員に「芦屋の未来のためにあなたの土地が必要なんです。絶対に悪いようにはしない。」とそんな風に言われ熱意を感じられたようです。目と目を見て話をしているうちに、再開発事業にかける意気込みが伝わり「この人たちがいる芦屋市ならばきちんとやってくれると、管理処分計画に入って一緒にやろう。」という気持ちになっていったそうです。そこから信頼関係がうまれていきました。

ところが、事業がストップしている間に、芦屋市では議員らが誤った市幹部のパワハラ問題を大きく取り上げた影響により、庁内では職員の配置が大きく代わりました。当然、その煽りを受けて都市建設部でも、職員の入れ替えが激しくなり、交渉する職員も一人をのぞく全員が替わったと地権者の方はおっしゃっていました。相次ぐ交代に、これまで人と人との信頼関係を大切にして交渉してこられた、ご高齢の地権者の方にとって、突然の職員の入れ替えにためらったそうです。

その溝がいつの間にか大きくなってしまい、これまで好意的に再開発を進めてほしいと賛成されてきた地権者の方が、市に対して不誠実な思いを抱いてしまい「この思いを誰に言ったらいいのかわからない。」というお気持ちになられてしまったわけです。せっかく共に歩んできたと思われてきた方々と、最後の最後ですれ違いがおきていたことが残念でなりません。

きっと、行政にしたら、これまで丁寧に進めてこられたのはわかりますが、実際には地権者さんの不信感を抱かせてしまったという結果に変わりないということです。ただ、この不信感につながってしまった原因をつくったのは、議員だと言っても過言ではありません。なので、行政にしたら自分たちの責任ではないと耳のいたい部分もあると思いますが、市民はおこった結果を受け取るしかできません。
 

芦屋市の未来に託された土地だから

 

先祖代々守ってこられた土地をお譲りいただくということは、その人の生きざまを変えさせてまで市は駅前の再開発をするわけですから、その方たちが芦屋の未来に託した期待感も大切にしなければいけません。

子育て世代が集まるような魅力のある駅前を期待し、芦屋市民にとって将来的に良いものに変わるということで、土地を提供しようと決意されたということです。しかし、結果的に議員が事業費を縮減させたことにより、肝心の当初計画の公益施設の広さもビルの3階のフロア全部を対象にしていたものから、400m²の規模に狭まり、デッキ広場もなくなり通路だけの計画となりました。

また、地権者に対しても当事者の思いを無視し、担当職員の入れ替えが庁内で行われたことも、議会がかき乱した結果です。そこに対して不満が上がっていた地権者の声に気を向けずに発言を繰り返してきた議員にも責任が多いにあると感じました。そこで、託された市民の方の思いを伝えるべく、12月19日の特別委員会では質疑させていただきました。

ところが、休憩中にこの事業をずっと反対してこられた一人の委員が「そんな事を言う地権者を僕は聞いたことがない。」と、私の意見を否定しました。私がご相談を受けた方はれっきとした管理処分計画の対象となっている土地の持ち主です。反対していた議員らから話を聞かれたことは一度もないともおっしゃっていました。

こんな風に、一部の声を除外しすべての市民の声を聞いているかのように「市民の皆さんが言っている」と、これまで伝えてこられたのでしょうか。

行政は遅れを取り戻すために、一生懸命に事業を進めるよう働きかけてこられたと思います。ただ、当初は人情を大切に進めてこられた用地取得の交渉だっただけに、いきなりの職員総入れ替えで、引き継ぎがきちんと行われぬまま不信感のたねが生まれてしまったのだと思います。そして、ちょっとした配慮にかけた対応が、当事者意識の思いやりに欠けているように受け取られ、業務的なスケジュールありきで進めていると感じられたのでしょう。

管理処分計画案ができれば地権者との関係はそれで終わりではありません。議会が関与したことは、これまで行政との交渉が良好だった人たちをも心変わりさせ、不信感を抱かせてしまった結果をつくっていました。議員としても、職員としてもこの状況を一旦素直に受け止めなければいけないのではないでしょうか。今後はこのお気持ちを払拭できるようにここからまた丁寧に進めていかなければいけないと考えさせられました。

👉芦屋市ホームページ『JR芦屋駅南地区再開発事業調査特別委員会 ー 12月19日』

 

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たかおか知子
芦屋市議会議員

たかおか 知子TOMOKO TAKAOKA

Mokosoft株式会社を設⽴し代表取締役に。第⼆⼦を出産と同時に芦屋へ。
町内の課題にぶつかり、初代⾃治会⻑になることを決意し3年間務める。
地域での課題解決を⽬指し、⾃治会ブロックの南芦屋浜地区会⻑を兼任し
市内全域へ活動範囲が広がり、芦屋市⾃治会連合会の副会⻑も兼任する。
2019年芦屋市議会選挙に無所属で出⾺し当選。芦屋市議会議員の1期⽬。

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