4役選出の舞台裏(第五章)
辞めると言ったり続投したいと言われたり
5月30日に、副議長の所信表明が行われ2名の立候補者がいた訳ですが、6月6日の本会議の投票を待たずして、翌日5月31日に思いもよらない一人の議員の辞職報告を受けることになったため、議会内が騒然としていました。
副議長に立候補していたのは、共産党会派の平野議員と、無所属会派の青山議員でした。これまでの芦屋市議会の慣例では、副議長は1年交代で、無所属会派の議員は副議長にはなっていないというものでした。しかし、今回は現職の青山副議長が2年連続で続投の意思を示されたというわけです。
副議長の投票は6月6日の本会議で行われました。地方自治法上では正副議長の任務は4年と定められていますが、芦屋市議会の慣例では「副議長は1年交代にしましょう」と言う話になっているため、続投の意思があっても、辞職を言い伝えるという運びになります。
立候補の所信表明の際は続投の強い意思を示されておきながら、本会議においては、辞職の理由を述べられているというのは流れ的には変な話です。しかもその後、副議長になった場合は「辞めるって言ってたけど、やっぱりやります!」というかっこ悪い見え方にもなりますからね。何だかそこだけお芝居を見ているような気分になりました。
私は、投票には平野議員のお名前を書かせていただきました。何故なら理由は簡単です。議会内でこれまでマナーとして守られてきたことから反すると思ったからです。
全体の議員のバランスや個々のレベルアップを図るには、他の役と被らない会派に属する方が適しており、1年交代となるという条件を満たしているかどうかということも、私の判断する上では重要だったからです。もちろん、平野議員の所信表明をお聞きして、副議長になられてからのお考えにも期待感を持てると感じたからです。
投票の結果はは、19名(1人辞職、1人欠員のため)で行われたところ、青山議員13票、平野議員6票でした。この結果、青山議員が副議長として続投となられたわけですが、副議長となられたご挨拶では「前回よりも投票数をのばし」と述べられ、そこを強調されているようにも思えました。
ただ、それぞれの議員が強要によるものではなく、私情を挟まずに投じた票であればの話ですが、そうでないないら別に誇れることではないのになぁ、と私は個人的に思ってしまいました。時に、今回の役選の多数決とはそんなものかもしれないと感じていたからです。
他の会派に譲られることはなかった
【監査委員の選任】
次に、監査委員の辞職があったため選任を行います。という運びで、こちらも1年交代となる慣例に準ずるためです。監査委員は、予め正副議長推薦で市長へ指名議員をお伝えする流れとなっています。正副議長からの推薦議員を当局側が監査委員に選任し、議案として市議会の同意を求める手順をとります。議決の結果は、賛成16票、反対3票で、会派あしや しみんのこえの長谷議員が選任されました。しみんのこえが4役を務めるのは今期では初めてのことです。ずっと他の会派を優先に譲ってきたからでもあります。
【阪神水道企業団議会議員の選任】
議員の間では省略して「阪水」といっているのですが、その阪水の選任も辞職という理由で、次の議員を投票で選ぶという運びになります。こちらについては、副議長の調整でどこの会派から選任するかという案が伝えられます。そして、公明党の帰山議員が会派室に朝ご挨拶にこられていました。誰に投票すればいいのかはこの時に判断がつくというものです。ちなみに、私はお手洗いに行っていたためお会いしていない時の話です。
投票の結果は、帰山議員12票、徳田議員1票、白票6票となり、阪水には4年連続で公明党会派の議員が選任されました。4年も続けて同じ会派だけが阪水というのは、公平性を示している市議会としても、私はおかしいと判断していました。
なので、投票用紙には誰の名前も書かずに白票にしました。帰山議員以外の適任者と思う方の名前を書いたとしても、票が揃わずにお名前を出すことで逆にその方に恥をかかせてしまうからです。でも結局、私がそういう決断をしても、多数決という中での議会では、私が思う結末はまずありませんでした。
この模様は下記の録画中継でご覧になれます。
👉芦屋市ホームページ『議事録_令和4年第2回定例会 ー 6月6日』