度が過ぎていた行為を是正
以前、このようなニュースが飛び込んで来ました。「市役所内で上司からひどい叱責を受けていた職員の訴えが発覚!?」というものです。まっ先に市民の皆さんが思われたのは、パワハラを受けていた被害職員の悲痛の叫びを、市が調査せずに放置していたのではないか?という疑いではなかったでしょうか。
そんな報道の最中に「複数の職員がハラスメント調査を市に連名で依頼していた⁉」という話が同時に伝わってきたら、「新聞報道で訴えている職員のように心身に支障を来すひどい叱責を複数名が上司から浴びせられていた」と、誰だって混同して捉えていまいます。
また、その新聞報道が出る前日の議会では、1人の市議が「複数名からハラスメント調査を依頼する悲痛の嘆願書が提出されていた」というような話をしていたとなると、この「叱責された1人」と「依頼書を提出した複数人」とが混同し、同じ思いの人たちのことを指すと伝わっても不思議ではありません。
更に、複数名が提出した「申出書」が、未だにパワハラ認定とはならず、調査中のままであったという事実を同時に聞かされていたとしたら、その市議が一般質問で発言するまで「市は回答を出さずに隠蔽しようとしていたのではないか?」という疑いまで持つようになってもおかしい展開ではありません。
しかし、2つの話はまったく別物でした。実際のところは、マスコミ報道のように「1人の上司が複数名に叱責をしていた」という調査の依頼があったという話は、市役所内から出てこなかったのです。これは調査された紛れもない事実の結果、そのような証言は一切でてこなかったという報告でした。
そして、市議が伝えた「複数名が被害にあったパワハラ行為の調査を求める依頼書」という発言が、職員の思いとは別の捉えられ方をされていたことがわかりました。複数名が提出したハラスメント調査を求める依頼は「申出書」と呼ばれ、「時間外勤務の申請が何度も却下になったことに対する処遇改善を求めていた。」が正解だったのです。
このことで、マスコミに伝えた1人の訴えが、その職員と同じ部署にいたというだけで、「申出書」を提出した複数名の職員や、関係のない職員までもが、同じようにパワハラの被害職員だとレッテルをはられてしまう事態が起こっていました。
それなのに一部の議員は、パワハラ認定とは無関係な、ただ休んでいただけの職員までも話に浮上させ、市議たちの一言により被害職員かもしれないと言われ続け、こうしてハラスメントの再調査を求める「第三者調査委員会」が議員により強行されていったのです。
騒ぎすぎてしまった後始末
芦屋市議会では、議員に向けてのハラスメント指針をつくろうというのに、議員の行き過ぎた行為の疑惑が浮上しているのに、なぜその問題提起を議長が取り扱おうとしてこなかったのかということをお話しします。
長きに渡り議会が取り扱ってきた芦屋市のパワハラ問題から、私がどんな結論に辿りついたかというと、これまでの事例調査報告の中で、どんどん明らかになっていった職員の回答や、実際に聞こえてきた現場の声から、事実と違うことを伝えられていたと切実に訴えていたということでした。
しかし、この事実が解明していても多くの市議は、職員の真意を理解しようとはされず、この件を改めようとも、議会で触れようともしてきませんでした。それに、ほとんどの芦屋市民の方は真相を知らないままではないでしょうか。むしろ議会に関心がないだけかもしれません。
だけど私は事実をわかってほしいのです。ある市議が公の場で、ある部署のパワハラ事象を持ち出してからというもの、議会ではどういうことが行われていったのか、その裏で職員の人権が無視され、行政がどんな風に苦しめられていたかです。当該議員や全議員がこの過ちを認めるまで、私は議会に是正を求め続けます。
モコモコ通信ラジオで収録
👇これまでのあらすじ👇
たかおか知子ホームページ『「芦屋市議会ハラスメント防止に向けて」の一覧