■ 調査特別委員会で報告された内容
【9回目】令和3年6月8日
上記の調査資料をもとに、JR芦屋駅南地区における街路事業の検証について説明がありました。
令和3年第2回定例会より、「JR芦屋駅南地区再開発事業調査特別委員会」の委員として、同会派の中村亮介議員に代わり、たかおか知子が委員として加わることになりました。
調査の内容は、👉️2名の議員から提出された修正案に賛成した議員側から、再検証の要求があった「街路事業について」「事業費の検証」「自治体の政策変更による損害賠償請求事件との比較」を調査した結果の報告でした。
■ 街路事業では解決できるのかを検証した内容
「街路事業」を用い、現道拡幅のみで駅前整備を行う場合について検証されました。
街路事業とは、道路や駅前広場を整備するために、必要な用地のみを買収して整備する事業のことです。
本地区の交通課題を解決するには、「交通安全性の確保」と「交通結節機能の強化」の2つを満たす必要があるとされました。
複数の交通手段をつなぐ場所である交通結節点として、JR芦屋駅南地区では、交通量調査の結果に基づき次の施設が必要とされています。
・バスバース数:4台(路線バス用3台、送迎等バス用1台)
・タクシーバース数:10台(乗降用2台、待機場8台)
・一般車バース数:4台分(一般用3台、障がいのある方用1台)
交通結節点の検証では、次の6つの観点から整理されていました。
1.バスの運行状況(運行経路及び流入出台数)について
2.必要な交通施設の平面配置について
3.道路の断面構成について
4.歩行者及び通行車両の交通安全性確保
5.駅前道路の歩車共存道路化、一方通行規制、速度規制について
6.JR西日本所有地の有効活用
整備案検討の詳細は、「JR芦屋駅南地区再開発事業について」の調査資料にまとめられています。
この結果から、現道を拡幅整備するだけでは本地区の交通課題は解決できないという結論が示されました。
一方で、現計画にあるロータリーで駅前整備を行う場合は、将来的にバスの運行経路が変更しても柔軟に対応でき、交通結節機能として優れていると説明されました。
資料説明によると、街路事業は本地区の整備手法として採用できないという結論を、行政側が明確に示す内容となっていました。
■ 事業費の推移から見えてきたこと
令和3年5月の縮減案修正時点では、平成30年2月の事業計画と比べて事情が変わっている点がありました。主な点は次の3つです。
1.保留床処分金から特定建築者負担になる
ビル建設予定地を売却し、建築費は👉️特定建築者の負担となるため、👉️保留床処分金による資金調達が不要になりました。
2.コスト削減により総事業費を減額する
平成30年2月の事業計画では、実質市負担額が約10億円増えていることが懸念材料となり、予算否決の一因となりました。
その後、計画案は見直され、約34億円削減した縮減案が策定されましたが、その縮減案も否決されている状態です。
3.国庫補助金が満額想定から下がることもある
平成30年当初に議会へ説明されていた事業費は、補助金が満額つくことを想定したものでした。
令和2年度の新年度予算が可決し、予定どおりに執行できていれば、国に要望していた補助金に対して約9割以上の内示率による国費が入る見込みでした。
しかし、令和2年度予算が議会で否決され続け、予算執行が行えない状態となったため、国が芦屋市の再開発事業用に確保していた補助金を返還しなければならなくなりました。
予算否決が続くということは、次年度の国費査定にも影響するおそれがあります。
毎年度、執行見込みのある額で補助金を要望しますが、予算が執行できなければ、国が用意していた国費を再び返還することになります。
こうした状態が繰り返されることで、事業の遅れとともに国からの信頼や内示率の低下が懸念されます。
この3つの実情を前提に、下記のグラフで私が注目したのは「実質市負担額」でした。
予算が最初に否決された令和2年3月時点では、国庫補助が満額想定でもらえる前提で、市負担額は約96億8千万円でした。
その後、順調に予算執行できていない状況を踏まえ、国庫補助金の内示率を7割と仮定すると、縮減案を出した令和3年5月時点でも、市負担額は99億円になると示されていました。
つまり、これは想定の話ではありますが、1年以上にわたり議会が反発して予算を否決し続けたことで、コストを削減しても、受け取れる補助金が減る影響で、市の負担額が3億円増えるという分析結果になります。
令和2年3月議会で予算が否決された際、反対した議員は、市の負担額が増えたことを問題視していました。
それが発端となって、コスト削減の必要性が指摘され、計画見直しへと進んでいきました。
それでも、公益施設を小さくし、地下駐車場をなくすなどして事業規模を縮小した縮減案にまで進んだのに、結果として市の負担が増えるのであれば、何のための見直しだったのかという思いが残ります。
■ 近隣自治体との比較で感じたこと
事業計画変更があった近隣自治体の内容と、芦屋市の👉️二種市街地再開発事業の事業計画を比較した調査報告もありました。
この結果を見る限り、芦屋市の事業計画と近隣自治体の状況は大きく異なっていることが分かりました。
調査特別委員会の委員として参加していた私には、「安かろう、悪かろう」という言葉が重なって見えました。
調査結果が示す事業費の推移をたどるほど、そうした印象が強まり、とても残念に感じた委員会でした。
👉️議会中継『2021.06.08JR芦屋駅南地区再開発事業調査特別委員会』
👉️会議録『2021.060.08JR芦屋駅南地区再開発事業調査特別委員会』














