■ 都合が良いと思うルールの決め方
以前、代表者会議についてお話しさせていただきました。会派の代表者が集まって非公開で行われる会議です。
ここでは、2名以上の会派の人しか正式な発言の許可を認められていないので、2名の会派はオブザーバーとして、会派に属さない議員は委員外議員として会議を傍聴できるものの、会議に参加することはできません。
このルールを決めているのも代表者会議の中ということです。
議会全体としてルールにかかわる大事なことや、各議員の言動に対して、例えば倫理違反や議会基本条例に関する問題提起があった場合など、それをどう扱うかを話し合い、議員の活動にも影響のあることが決められています。
ある日のことです。代表者会議で『芦屋市議会ハラスメント等防止に関する指針』についての話し合いが行われることになっていました。事務局案ができあがり、次の代表者会議で指針の文章について意見を求めることになっていたのです。
そこで、会派に属さない議員は発言を許可されていないのですが、会議の前に予めこんなことを議長から言われていました。「この指針案については、意見を尋ねる時には、委員外議員であっても発言してもよい。」ということでした。
ところが、その代表者会議の日がきたのですが、許可がもらえていたということで委員外議員の方が手を挙げたのに、その発言の許可はもらえずに却下されました。そして、休憩中であれば委員外議員であっても発言できるということで暫時休憩となったのです。
■ ものは言いようだと思う意見
休憩中は、正式な意見としては取り扱われませんが、会議を中断ということで、議員間で引き続き話ができるというものです。非公開の代表者会議の中での会話ではないからお話します。
A 議員「発言の許可を事前にもらえていたのに、なぜ発言してはいけないのですか?」
B委員「委員外議員であっても、何を発言するつもりなのか、会議について大事なことかもしれないので、とりあえず聞いてみましょうよ? 」
他の議員「常任委員会や、議会運営委員会など、他の委員会は、会派に属さない委員外議員であっても発言する許可は与えられているのでは?」
議長「指針についてのご意見は、中間発表として議員全員に意見を求めていくので、その時に発言をしてください。」
「あれ?」ここで私はふと思いました。A議員さんは、議長から事前に「いいよ」って言われていたから発言を用意して手を挙げたのではないかと感じたのです。
芦屋市議会の指針は議員全員にかかわることを決めています。だから、A議員は「会派に属さないものは、指針についていつ意見すればいいのですか?」と事前に尋ねていたそうです。
中にはこんなことを言う委員もいました。
C委員「芦屋市議会は会派制をとっているから、会派代表でない議員が個々で発言できるのであれば、会派制をとっている意味がないじゃないか?」
C委員は、以前からもこのようなことを言っていました。「私も、自分の意見を言いたいが会派制をとっているため、会派で話し合って決めたことを代表として伝えなければいけない。自分の意見を自由に話せる個々の意見の発言を認められるなら、自分もそうしたい。これは公平ではない。」
そのような見解でした。しかし、私にはなんだかおかしいと思う展開でした。
■ 頭が固いと意見を聞けなくなる
会派に属さない委員の発言を許可しない方が、まったく公平ではありません。合理的になっていないと私は考えています。
代表者会議に参加していない他の会派の方は、一度は自分の会派の中で問題提起をする機会がありますが、「会派の中で話あうのでしょ?」「そこで話し合いをして決めれたのでしょ?」ということで、まったく自分の意見が言えていないという「ゼロ」の状態ではないのです。
ただ、会派に属さない議員は、どこにも自分の意見を問題提起することができません。つまり意見を述べることが「ゼロ」の状態なのです。
それに、傍聴席からA議員が発言の許可をもらえたとしても、ただ代表者会議で問題提起をするだけであって、その後も代表者の意見に加わることはできません。
結局、その内容をどう取り扱うか、認めるかを決めるのは代表者であって、その中での話し合いで決まり、最終的には議長判断です。会派で意見を交わし合うのともまた状況が違います。
「あーでもない、こーでもない」という意見を交わすことはできず、だまって、その後の決定は委員の判断に託すしかないのです。
だから私は、C委員の「会派に属さない議員の発言を許可するのは公平ではない。」というような考えに対し「どちらが、公平な運営といえるのか?」と思えてなりません。
■ 公正で公平な運営に近づけたい
たしかに会派制には、議員全員で集まり意見を聞くより、少人数の代表が話をする方が会議がスムーズに進み話がまとまりやすいというメリットがあります。
でも、会派に属さない議員の意見は、一度も聞く機会がないなんて、そっちのほうが「公平でないやり方」ではないかと私は思ったのでした。
各自が問題提起をして会派内で話し合いを済ませる、そのステップを踏んでいる会派の人と、そういうステップを踏む場がない会派に属さない人の違いではないでしょうか。
頭を柔軟にしてよく考えてみると、会派に属さない委員の発言を許可しなかったことは、まったく公平でないことがわかります。この代表者会議が、議会運営にそうそう影響力のない会議ならいいですが、でも、そうではありません。
議会運営や、各自の議員姿勢に大きくかかわるような内容を話し合って決めているのです。議員にとって重要な委員会だということがわかります。
そこが公平でないということであれば、全然民主的ではないと私は思います。
こんなことを言うのもなんですが、そういうC委員の会派の他のメンバーは、以前傍聴議員から発言していたではありませんか? 私は、しっかりと見て聞いて覚えています。
自分の会派の議員が同じことをやっている時は、黙って指摘もしていなかったのに、会派に属さない議員が、事前に議長の許可も得て手を挙げているのに「絶対認めない」と注意するというのは、どうなのでしょうか。
そんな訳で、「会派制が公平な運営になっていない」と、またそう感じる場面を目の当たりにしたのでした。
そうやって、自分の都合によって「白を黒」にするというような流れに持っていくようなことをするから、私は会派制に疑問を抱くのかもしれません。










