地域の力で続く、岩園町の秋の催し
秋といえば、やっぱり焼き芋。その魅力にすっかり誘われて、子どもを連れて岩ヶ平公園で行われた催しに足を運んできました。
このイベントは、もともと社会福祉協議会と市が取り組んできた地域の催しが、少しずつ自治会活動へと広がり、現在は岩園町自治会主催として、地域の皆さんの力で支えられているそうです。
当日は、まず落ち葉拾いのお手伝いからスタート!
公園をきれいにしながら、これから始まる時間への期待も自然と高まっていきます。焼き芋が焼き上がるまでの待ち時間も工夫されていていました。スタンプラリー、楽器のコンサート、太極拳など、内容は盛りだくさん。子どもから大人まで、それぞれが思い思いに楽しめる空間が広がっていました。
私も待ち時間の間に、音楽を通じて住民の方が声かけあって集まった”やきいもコンサート”をゆったりとした雰囲気の中で、好きな曲もあり、またそこで知って好きになった曲にも出会い、素敵な音楽に包まれたひととき。フルート奏者の先生をはじめ、小学生によるバイオリン演奏や、学生によるフルートと声楽など、秋空にぴったりの演奏が披露されていました。みんなで手話をしながら歌も歌いました。
私の焼き芋受け取り時間まで、まだ時間があったので、太極拳の体験もやってみました。何でも試してみたくなるやりたがりの私です(笑)。
市の職員の方々も一緒になって焼き芋づくりを手伝っておられ、市民の皆さんの中に自然に溶け込んだ、和やかな雰囲気がとても印象的でした。さらに、消防車、救命訓練、消化器の体験コーナーもありました。
また、パトーカーも来ていて、警察官から防犯について啓蒙活動が行われていました。
警察官や消防士の方とのふれあいの場では、小さな子どもたちは大喜び。帰り際では名残惜しそうに手をふる姿もありました。会場は終始にぎやかな空気に包まれていました。今では、ファミリー層やお孫さんと一緒に訪れる方など、若い世代の参加も増え、子どもたちの姿がたくさん見られる人気のイベントになっているそうです。
公園内にはいい匂いがただよい、そろそろ私の焼き芋も焼き上がっている時間になりました。
そして何より、公園でいただく焼きたての焼き芋は格別でした。
甘くてホクホクとした秋の味覚を楽しみながら、地域のあたたかさを感じる、そんな時間を過ごさせていただきました。こうした何気ない季節の行事が、人と人をつなぎ、地域の輪を少しずつ広げていく。その大切さを改めて感じた一日でした。
地域づくりのモデルとして感じたこと
今回の岩ヶ平公園での催しを通して、地域づくりの一つのモデルを見ることができたように感じました。もともとは、社会福祉協議会と市が関わってきた地域の取り組みが、少しずつ自治会活動へと広がり、現在は岩園町自治会が主体となって運営されているという点は、とても印象的です。行政や専門機関がきっかけをつくり、そこに地域の担い手が加わり、やがて地域自身の力で継続されていく。その自然な流れが、このイベントにはありました。
落ち葉掃除という身近な作業から始まり、焼き芋や音楽、体操、防災に関わるふれあいへとつながっていく構成は、年齢や立場を問わず参加しやすく、無理のない形で地域の輪を広げています。特に、子ども連れの家族や若い世代の参加が増えている点は、自治会活動の裾野が広がっていることを実感させてくれました。「役を引き受ける人だけの活動」ではなく、「来てみたら楽しい」「また参加したい」と思える場づくりが、自然な参加につながっているのだとわかります。
こうした積み重ねが、顔の見える関係を育て、いざという時の支え合いや、日常の声かけへとつながっていく。岩園町の取り組みは、これからの自治会活動や地域づくりを考える上で、多くのヒントを与えてくれる事例だと感じました。地域の形は一つではありませんが、ここでも「できる人が、できることを、できる形で関わる」その積み重ねが、地域をやさしく、そして強くしていくのだと感じます。












