「釣り禁止」にできたなら、「釣り有料化」だってできるはず
ここまで、過去と現在の状況を比較しながら、要望書に記載されている内容を検証してきましたが、これらはすべて、現場を確認すればすぐに判断できることです。過去に対策を求める住民に対しては、1ミリも「釣り禁止」という手段が検討されてもこなかったのに、現状では釣り開放を望む方々の努力が見られる中で、今さらに迷惑行為が酷いと言い出すのは、不自然でなりません。一体、誰のための何の意見を優先しているのでしょうか。行政がその時の都合で、偏った意見だけを尊重している状況であるならば、本当の民意が反映されているとは言えません。県と市は、これまで「釣り有料化」についても難しいと説明してきました。理由は次の通りです。
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有料エリアを区切るための建設費がかかること。
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釣り客と一般利用者を物理的に区別するのが困難であること。
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海岸法により『自由使用』と定められているため、特定の場所を有料化できない。
しかしながら、今回『釣り禁止』は県の事業所判断で実施可能だったわけです。このことから、行政が法律や潮芦屋プランを理由「できない」と言い続けてきたことには矛盾が生じており説明がつきません。 この点を踏まえると、自由使用でなければならないはずの護岸を「釣り禁止エリア」にすることができたのですから、「釣り有料エリア」についても、検討の余地があることが証明されました。有料化によるメリットとしては、次の点が考えられます。
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人件費を補うことができ、しっかりとした管理体制を整えられる。
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監視の目が行き届くことで、ゴミを捨てにくい環境を作れて、綺麗な場所では、ゴミが少ない。
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駐車場問題も、早朝に場所を確保しようとする縦列駐車違反が多発していた背景を考慮して、予約システムを導入することで、大幅に改善できると見込まれる。
もし新たな可能性に向けて、有料化を前向きに考えるのであれば、護岸の形状がこれまで運営不可とされていた問題も、今の技術の進歩を活用することで解決することもあると考えています。そこで、一般質問の結びとして、スマートフォンを活用した「釣りGO」のようなアプリで運営している地域を事例にあげました。
オープンな対話の場を求めて、一般質問で伝えたかったこと
令和6年第3回定例会の一般質問では、「住民参加の促進」をテーマに質問を展開しました。行政の役割は、市民の意見をしっかり理解し、反映することです。私は以前から、町内会の幹部の声が地域全体の意見を代弁しているとは限らないことを指摘し、意見が偏らないように、無作為抽出法や幅広い層の住民参加を促進する対話形式の協議、情報の拡散など、もっとオープンな場での議論を行うことの必要性を訴えてきました。あえて今回提案したのが1項目目の「シビックテックの導入による住民参加の促進」です。
また、一般質問の3項目目では「アプリを活用した予約システムの導入」をテーマに取り上げましたが、その本当の狙いは、もっとオープンな形で市民の意見を幅広く集める必要性を訴えることにあります。その一例として、南東護岸等に関する「ブロック会からの要望書の内容」触れ、迷惑行為に関する記述を取り上げ実際の状況を検証し、その結果を説明しました。
今回のように「おかしい」と感じて私が原因を究明しなかったら、何も知らないブロック会の人は、承諾もしていない意見の代表者として会議に出席していたことにされ、その要望書が受理されていたことで行政側の決定が下された、という事実が明るみに出ることもなかったかもしれません。ブロック会では、要望書は提出していないと思わされていた一方で、行政は「ブロック会の会長」という肩書きによって「地元の総意」と思い込み、その結果、ブロック会の要望として実現していたのです。
もし仮に、行政が「偏った特定の人と秘密裏に交渉を進めていた」、または「なりすましとの意見交換が行われている会議体で、出席者の意見を“地元の総意”として受理した」という失態を認めないのであれば、県と市が出席者がブロック会の承諾を得ていないという報告を受けたにもかかわらず、それを黙認し、要望書の存在をずっと活かしたままにしていることは大いに問題です。
一般質問の詳細については、下記の動画でご覧いただけます。
肩書きに頼った行政の判断がもたらす民意の危うさ
私が常々感じているのは、「民意とは何だろう」という疑問です。今回、タイトルにある『南芦屋浜南護岸等を「釣り禁止」にした県市の決定に隠された驚きの真相』にたどり着いたことで、改めてこの問いを深く考えさせられました。行政は、一体どこを見てまちづくりを進めているのか。強く意見をする住民や、肩書きのある人々にばかり耳を傾けているのではないか。どれほど「おかしい」と状況を伝え続けても、行政は「手続きに不備はない」と繰り返すだけで、問題がないかのように平然と対応していました。この姿勢には、ますます疑念を抱かざるを得ませんでした。
私は以前から、町内会の幹部の声が地域全体の意見を代弁しているとは限らないと指摘し、声を届けられない人たちの意見が偏った意見に埋もれてしまうことなく、「住民参加の促進」を求めてきました。より多様な市民が参加しやすく、冷静で建設的な対話を可能にする方法が必要だと考えているからです。実際、多くの人が、自分の町や身近で起こっていることについて、正しい情報を知らないことが多すぎるのが現状です。
そして、私が以前から問題視していたことを浮き彫りにするような出来事が、またもや起こってしまいました。この事実を踏まえ、改めて「民意とは何か」を問い続けていかなければならないと感じています。
地域の代表を意見の窓口にする行政のやり方は、昔から続いてきました。しかし、令和の時代に入り、生活スタイルや考え方が変わる中で、自治会の意思決定がうまく機能していない現状も見直す必要があります。今回のように、事実とは異なる状況で、ただ肩書きのある人という理由だけで、県と市がすべての民意を判断し、安易な道を選んだことは見過ごせません。住民説明会を行うなど、決定前に丁寧に進めるという努力義務を怠った結果、こうした事態を招いたのではないでしょうか。
本件の要望書も、ブロック会長の行動に違和感を持った人が声を上げてくれたからこそ、事実解明に繋がりました。でも、そうした判断ができる人ばかりではありません。多くの人は事情を詳しく知らないため、目の前の肩書のある人の言葉をそのまま信じてしまい、訳もわからず簡単に賛同してしまうこともあります。今の体制では、実際の民意が正しく届かない危険性があることを、県と市も今回の経験を通じて痛感してほしいです。そして、民意が正しく反映できるよう、引き続き今後の協議の場に活かしてほしいと強く望みます。
南護岸では、釣り可能エリアと禁止エリアを分けた試験解放が現在も継続されています。しかし、明確な判断が示されないまま、この状態が長期化していることに懸念を抱いています。
以上、新たな情報が入れば、引き続きお伝えしていきます!












