◆説明◆
1年間の予算の使い道が毎年3月の本会議で決まります。これは新年度予算として4月から使用開始の予算となります。予算案が出てくるまでに要望を伝えるチャンスが議員にはあり、それは「予算要望」です。会派に属している議員だけしか提出が許されていませんが、それ以外にもいろんな場面で、議員も、もちろん市民も市長へ要望をすることはできます。
大きな動きは総合計画に基づいて方針は決まっているのですが、その時々の細かい施策は、各担当課が市長部局と検討しながら予算案を決定していきます。12月頃までには予算案が固まっているのではないでしょうか。なので、タイミング的にそれが決まった後では、1年先を見てからということになるので、どんどん先延ばしで要望が届かないことになってしまいます。タイミング的に、議員は9月の決算が終わったあとぐらいから予算要望を提出しはじめます。
次に予算案は、3月の本会議で審査が行われます。ひとつその中で教育費を取り上げ、費用についてどういう計上があるのかご説明することにしました。まずは、その費用の使われ方について知っていただきたかったのです。
◆教育費の中では次のような区分があることを説明しました。
◆説明◆
カテゴリーは、「教育費」です。そこから学校建設費、学校管理費と費用の出どころが別れており、そこから新設工事費、改良改修工事費、補修工事費という項目があるので、まずはそれぞれの費用の使われ方を把握しました。そして、例として問題点を取り出しそこからどのように解決すればよいかを考えました。民生文教常任委員会の予算審査の中で区分されているもので、「教育費」があります。8校の小学校の中で潮見小学校に視察に行った時の状況を例にとりながら、費用の使われ方についてお示ししました。
◆手入れされたきれいなお花の学校園は「学校園花いっぱい活動」です。
◆説明◆
2021年4月5日に潮見小学校へ点検に行きました。学校の門をくぐるとお花でいっぱいで綺麗な花壇がありました。これは学校園花いっぱい活動となります。全校に合同で費用を設けてあり、一律で予算が渡されている中で、それぞれの学校園が工夫をしてやりくりされています。これは学校管理費の中に含まれている予算です。
◆根っこが突き出て危ない切り株の安全対策をお願いしました。
◆説明◆
校内に入っていくと切り口が突き出た木が数カ所ありました。実はこの視察に行くきっかけとなったのが、保護者の方からご連絡をいただいたからでした。学校でお子さんが、この切り株で怪我をしたというのです。さっそく教育委員会と建築課の職員に同行してもらい視察を決行したのでしたが、お話の通り、「これは危ない」と感じました。そこで、この時に民生文教常任委員会に所属していた他の議員に、対応策としての考えについて質問していただくようお願いしました。
◆教職員等がチェーンソーで手入れしなければいけなかったという状態でした。
◆説明◆
委員会答弁では、「学校管理費の中でチェーンソーを購入し学校関係者に使用してもらっている。」ということでした。先生方はきっと限られた管理費の中で上手にやりくりしようと努力されているのかと思います。
しかし、根っこが盛り上がり、ここまで切り株が鋭く伸びているような状態だと、やはり専門的に外注で手入れしていただかなければ、学校毎に個別で渡している費用の範囲内では、安全確保を工面できる状況ではないと私は判断していました。小学校8校の維持費として費用を設けていいますが、教育委員会の方で確保している管理費の予算を使うことも検討してほしいとお伝えしました。
◆撤去されず錆びついて使用されていない複数の電灯について尋ねました。
◆説明◆
その辺の木を見ていた時に電灯が気になりました。明かりの部分の先がなく、柱が随分錆びついていたからです。しかも、これが一本だけではなかったのです。職員に尋ねると「この電灯は震災前から使用されずにずっとあるけれど、別に耐久性が悪いわけでもなく、費用をかけて撤去を急いで要するものではないのでそのまま置いている。」という説明を受けました。点検はしているし危険性がないので優先度が低いという判断だということでした。もちろん、撤去するのはお金がかかることですが、学校現場において不要なものを何十年も放置しつづけていることに、私は少々違和感を覚えました。
◆雨漏りを繰り返す屋根はもぐらたたき状態で応急処置をしているそうです。
◆説明◆
次に校長先生が「体育館もどうぞ見学を」ということで中に入らせてもらいました。すると、天井には継ぎはぎのような箇所があり、それは雨漏りで屋根の修繕を繰り返してるからとのことでした。修繕したと思ったら、また別の箇所から雨漏りが続いていたとおっしゃいました。当然のことながら水に濡れると床の板はどんどん傷んできます。
こう何度も応急処置を繰り返す度に、補修工事費がかかっていますので、回数によっては総合的にみて、新しく体育館を新設するよりも費用が嵩む結果になっているということはないのでしょうか。この状態は果たして建設的なのか疑義が残りました。いざという時の避難所がこのような状態では少々不安が残ります。
◆先生も改善してほしいと言われていた吹き抜けの給食配膳の通り道がありました。
◆説明◆
視察をしていると、別の先生が駆け寄って来られました。浜の方は特に風がきつく吹き抜けになっている所があり、雨風がひどい時でもこの場所を給食の配膳で通っているというのです。「他の小学校も見てきたけれど、こんな状態はこの小学校が一番ひどい。」とも言われていました。
◆解決◆
その後、あちこちでむき出しになっていた根っこは、今ではすっかり整備されていました。また、電灯についても検討していただき、他に予算を確保しておかなればいけない優先度の高い修繕も発生しなかったということで、視察に行ってから半年後の11月にすべて撤去していただけたようです。
結局、職員さんはいざという時のために、予算を確保しておかなければいけないという考えが先にあります。すごくそればかり気にされているのがわかりました。現在は、視察に行った時の光景とは見違えるように綺麗な校庭になっていて、電灯もなく切り株の危ない箇所も安全に整備されていました。これで安心、ありがとうございます!
視察に行かせていただいた時の現場の状況については、下記の活動ブログでお伝えしています。
👉Amebaブログ『小学校を視察第二弾『潮見小学校』より
【たかおか知子☆市政報告会を開催後のご報告(5)】につづく>>