地元選出の県議さんに求めるもの
県政と市政のパイプ役といえば芦屋市選挙区(定数1名)の県議もその1人です。県議となると、日頃の市民との関わりに関しては遠い存在のように思えていましたが実は違います。市議が抱える市民からの相談件数には、県政と関係することがたくさん出てくるからです。だからこそ、日頃から地元に根付く市議と友好な関係を保ち、県とのパイプ役をしっかりと務めるのが役目であると捉えています。
政令市や中核市に比べ、県との手順を踏まなければいけない当市ですが、間接的な対応に中々スムーズに話が進んでいかないというもどかしい思いをすることが度々あります。だからこそ県議がいるのではないでしょうか。兵庫県政と芦屋市政の橋渡しができる自治体代表の県議は1名の枠しかありません。一般市こそもっと県議を増やしてもらうべきだと思うところです。県政に市議が直接意見や指摘をすることはできません。でも、県議ならそれができるからです。
では、県議が係る他との関係性について見ていきます。
これは私が自治会長をしていた頃、当時の前女性県会議員にお世話になったお話です。市内で違法民泊があった場合は保健所の出番となり、ということは県の対応になるのですが、このように市政だけでは解決できない問題が起こった時こそ県議にお願いすることになります。
また、南芦屋浜護岸のゴミ放置問題で住民が困っていた時には、県政に力強い声を届けてくれていました。私の話をちゃんと聞いてくれていたことが伝わってきて感動しました。この時はじめて、県議とは県政に対して全力で市民の思いを投げかけてくれる大切な存在なんだということを知ったのです。
他にも、2018年に南芦屋浜で起こった浸水被害の際は、県の管轄である南護岸の安全対策について、多くの県議が地元を訪れ気にかけてくれました。私が市議になってからも、他の選挙区の県議にはお世話になることが多々ありました。選挙区は違っても親身になって話を聞いてくださり、兵庫県内の身近な問題として県政でも取り上げてくださる県議もいました。何より共感していただけたことに大変感謝の気持でいっぱいになりました。
芦屋選出の県議の枠は1人しかいないからこそ、他の地区の県議とも情報共有やパイプ役になれるよう、友好関係も大切だと思っています。そして、もちろん芦屋市長とも良好な関係を築き、いざという時に相談しあえる協力関係が日頃からとれているかも、我々県民にとっては重要なポイントになってきますよね。
市議と県議は守備範囲がそもそも違う
最近少し疑問に思うことがあります。県議が市民と近い存在にいることは嬉しいことですが、市議でもできる仕事なのに地元の活動ばかりに特化しているとすれば、それはただの人気を得るために選挙を意識した行動とかわりないと私にはそう見えています。
何故なら、市議で対応できる話であれば県議になる必要はないからです。芦屋から代表1名と言う大事な席だからこそ、県議にしかできない仕事に注いでほしいと私は思っています。
県議と市長、県議と市議は、それぞれ有権者を取り合うライバルではないのだから張り合うこともないはずです。むしろ、県議と市議には大きな違いがあると思っています。市内の活動をメインとし、市役所が対応できるような小さな案件ならば、それは市議の仕事です。市議は21名おります。県議と情報共有をしながら上手にバトンを市議に渡し、役割の中で分担して連携していけば、それは自治体にとって大きな力となって行くのではないでしょうか。
国会議員、県会議員、市議会議員、とそれぞれ「守備範囲が違う」ということなのだと私は判断していました。そういう所を意識して、芦屋市から選ばれた地元県議の活動にも、しっかり注目していただきたいと思います。