県との関わりが多い芦屋市の事情
地方自治体は人口によって県とのかかわりも変わってきます。「政令指定都市」の指定要件が人口50万人以上であるのに対し、「中核市」の指定要件は、人口20万人以上となっているのですが、芦屋市は人口10万人以下の区分に入るかと思います。人口約9万人の芦屋市は、自治体が独立して権利を持っていない県の管轄というところが多くあります。
一番わかりやすいところで、保健所もそうです。芦屋市は政令市や中核市とは違い、単独で保健所を所管しておらず、県の傘下の保健所で対応しています。県道もその一つですね。道路の白線などが消えかかっている所で、市に引き直しをお願いしていても、「中々されていない。」と言うような箇所も出てきます。理由を尋ねると「ここは県道なんですよ。」という答えがかえってくるのです。
護岸の管理に関してもありました。市民がマナー啓発の看板設置のお願いをしたとしても、ここから先の護岸管理は市の公園管理の管轄ではないために、市が単独で物事を決めれることが出来ず県の許可が必要となってきます。
一般市の芦屋市は県の力をお借りしているところが多いため、市内全体としても県と市が協議しながら進めていくことになります。市民にとっては、県との関わりが頻繁に出てくるからこそ連携をしっかりとってほしいと願うわけです。
県知事と市長の関係性は大事
もちろん、県知事と市長の関係性も大事かと思います。以前の前井戸知事と前山中市長の時の印象としては、芦屋市は県に支えられてきたというよりは、独立したイメージを持っており、長年あまり連携がうまくいっていないように個人的には見えていました。これは私の勝手な憶測です。
ところが、新しく県と市のリーダーが代わった後で見てみると、斎藤知事と伊藤市長は、早くもしっかりと連携をとれる関係を築きはじめているように感じています。県と市が良好な関係を築くには、双方の首長が上手にコミュニケーションをとれる人物であるというトップの姿勢も大切だと感じています。