4役選出の舞台裏(第四章)
二人目の候補者へ私からの質問
2人目の候補者は、無所属会派(1人)の青山曉議員です。質問者は3名でした。中村議員(あしや しみんのこえ)、次に私、その次に川島議員(共産党)でした。
【たかおか知子の質問】
説明:平野議員と同様に、副議長の気質に必要な、判断能力と実行力についてお伺いしたいのですが、青山議員は続投ということですので、1年間の実績のなかでの判断材料があるという上で、具体的な内容から確認させていただきたいと思います。
令和3年6月28日「伊藤舞市長に対する問責決議文」の時には、平野議員は反対でしたが、青山議員は賛成と判断されました。一方、これに関連する令和3年10月8日の定例会での「大塚のぶお議員に対する問責決議文」の時には青山議員は反対を示されました。
その時の討論では「昨年発覚した芦屋市にとって未曽有の大問題であるハラスメント事案。隠蔽と思わざるを得ない閉塞された市幹部の体質…」、「これらの発覚のきっかけとなったのが当該議員の一般質問であり、これが否定されるのであれば、議員の持つ質問権、調査権の侵害であり、今後どうなっていくのかと憂うところです。」と言われていました。
「芦屋市議会議員及び市長等の倫理に関する条例第3条第1号の規定には「市政への不信を招くことのないよう品位と名誉を損なう行為を慎み、その職務に関し不正の疑惑を持たれるおそれのある行為をしないこと。」とあります。この行為というのは意図を持ってする行為も含まれています。不適切な議員の行動が事実であるにもかかわらず、本会議場の証言において当該議員はそれを認めず、意図してそれを否定する証言をしていました。まさに、不正の疑惑を持たれるおそれのある行為をしたことになります。
ところが、青山議員は当該議員への問責決議文が「支離滅裂で、論理矛盾に満ちており、このような文書を公式文書として決議すること自体が、本議会の品位と名誉を汚し、ひいては市民の信頼を損ね、市政執行にも重大な支障を生み、その結果は市民の不利益になってしまう。」という判断をされているご発言でした。
更にこの問責決議の提出者である私と山口議員に対し「個人を陥れたいのか、出すだけのパフォーマンスと考えざるを得ない」と批判し、「長時間、質疑をし、粗末な文書」「全てがあまりに不的確で未確定、理不尽な決議内容」「芦屋市議会の現状を恥じねばなりません」というような言葉まで投げかけられました。そして、結局、当該議員に対し職員の同意を得ていないことを追及したにもかかわらず、ご本人がその場では否定しこの問責決議は否決となりました。
しかし、事態は急変し、新たな事実が浮上してきたことにより、ようやくご自身が間違っていたことを認め「反省する」と言われました。「大塚のぶお議員に対する問責決議」を提出者した私達の指摘の方が正しかったということが、当該議員の自白によって証明されたのです。青山議員が討論した内容は、事実を差し示していた私と山口議員に対し、名誉を傷つける不適切な判断をしていることになり、いまだにその発言を議事録に残していることになります。
もっと言えば、大塚のぶお議員の嘘を明らかにし事実を見きわめいた議員がいる中で、青山議員はこのことを見抜くこともできておらず、伊藤市長の時、大塚のぶお議員の時と2度も誤った判断で賛否を出されていたことになります。今年の3月に青山副議長が提案し取りまとめた「ハラスメントに対する決議文」は、まさに「大塚のぶお議員に対する問責決議文」の内容と繋がっており、議員倫理に違反する行為があったことを示していました。しかし、副議長になってからも未だその処分はくだされていません。
ご自身が提出者となっている決議文に対するご答弁の中で、不適切にハラスメント問題を議員が取り上げたことに対し、「この決議文が、今後の議会を正すためのスタートであり、市民の信頼を取り戻す第一歩であり、これをもって終わりとすることはない。しっかりと行動と批判でもってかえていく。」と言われていました。議会全体をとりまとめる正副議長の判断はいかなる矛盾があっても許されるものではありません。芦屋市議会の品位と名誉を損うことは我々議員の市民からの信頼も失うことになるからです。
なので、自分のこれまでの発言や行動に責任を持てないような方に、芦屋市議会の顔となる4役は安心してまかせられませんので、無責任な行動だと思われても仕方がない行動を取られてきた方を副議長として投票することに懸念を抱いています。そこで確認いたします。
質問:議会全体の真意を損なうような反省する過ちを行った議員の処分と、謝った内容が示されている議事録等の処置については、まだ何も手がつけられていませんが、新たに副議長となられた際は、どのように指揮をとって行かれるお考えですか?
質問のあとすぐに議事進行の声
私の中では、餌に飛びついた魚を釣り上げたかのような感覚と言うと想像つくでしょうか。お二人の議事進行があがりました。
「新人は、これだからルールを知らんのかね。」というような雰囲気でしたが、大方、予測していた内容の援護射撃がきたと思いました。内心では「だから私は、初めに確かめましたよね?確認程度と。」つぶやきながら、具体的に状況を説明した上で確認の質問しかしていません。
会派でバランスよく調和を大切にということをスピーチで言われていた平野議員に比べ、会派制と立候補制を都合よく使い分ける現職の青山副議長。そんな印象を受けました。
全体協議会の後、平野議員が会派の部屋にご挨拶に来られ、副議長に立候補した意思を直接お話くださいました。人柄と誠実さというのはこういう所で伝わるもので、そのことが公正・公平さの議会運営を期待することに繋がると思ってしまうのは、自然な感情ではないでしょうか。
【4役選出の舞台裏(五章)】へつづく…>>