4役選出の舞台裏(第二章)
投票となった3回目の役決め
私の会派は、新人が2人いる3人会派だったため、1、2年目は先に他の会派の方に譲ることにしました。3年目で、長谷議員が副議長の希望を出したところ、これまで選挙にはなっていなかったのに、Be ashiyaから青山議員が「立候補したい。」と譲られることはなく、両者の選挙となりました。その結果、しみんのこえは票の数をとれずに役からは外れたことになります。
この時、議長も選挙となったのですが、自民党:松木議員、共産党:平野議員、公明党:田原議員が、それぞれが会派に挨拶にこられ、議長選出の希望をお聞きしました。その後、三者の話し合いの結果、一度は田原議員が議長になることで話がまとまったと挨拶を受けました。それには意義なく、しみんのこえとしても承諾しました。
このまま全議員の同意を得て全会一致で議長が決まると思っていたら、その後、公明党から議長を辞退するという報告を受けたのです。そして、再度候補者2者では話し合いがつかないまま選挙となったのでした。
アンフェアな決め方をしている
順番でいくと、これまで役を譲ってきた「あしや しみんのこえ」が優先されることになります。そして、寺前議員が抜けた維新は、その後は一度も役をしていないので他の会派よりは優遇されなければいけません。
自民党は、すでに議長職を松木議員がとっているので、ルール的には他の会派に譲るのが筋ですが、しかし、福井幹事長は2つ目の希望を出してきました。このまま譲らないということであれば投票となります。維新と希望が被った場合、お互い優先される立場なので、話し合いになることもわかります。
しかし、自民党と被った場合、議長もとり2つ目となるのに譲らないのは、ルールがあってないようなものでした。更に耳を疑ったのは、調整の期日に、青山議員が会派の部屋を訪ねてきて、「やっぱり副議長もう一年やりたいで立候補します。」と言うのです。
ちょっと待ってくださいという気持ちになりました。なぜなら、青山議員は無所属会派です。「2年続けて副議長をすることはもうない。」と、私達の会派室で自分で言っておいてこんなにも早く意思を変えるなんて違和感がありました。
そして、新たに月曜日に仕切り直しで、希望を調整し直すというのです。「全会派も仕切りなおしてもよいか?」と確認をとられた覚えはありませんが新たに希望を言うことになりました。
これが逆で、私がルールや取り決めを反姑にするようなことをしたら、副議長は同じように冷静に対応しているでしょうか?きっと副議長と同じ行動を私がしていたら許さなれてはいなかったと思います。これが私の気に入らないと思っていることで、あまりにもアンフェアに振る舞いすぎるからでした。
自分たちを選んでほしい時は「次は会派で順番にまわして行くからね。」と投票させておいて、いざ交代の時になると理由をつけて、他にはさせたくないので「投票の協力はしません。」と約束を反故にするという感じです。
決まりはあってないようなもの
私がこの市議会で一番うんざりしているのは、鶴の一声で顔色をみて、ころころ対応を変えて動く人たちです。議員として自我が強い人がいても良いと思います。ただ、力ずくで支配しようとされても、従う必要はないと思います。本当に考えてほしいのです。自分の意思なくして、ご機嫌をとって「右向け右みたいな」ことでは、調和をとるための調整でも妥協でも、仲間意識でもなんでもないからです。
議員がそんな態度で、市民の代表として、議会全体を良い判断で動かしていけるのかと疑問に思うばかりです。会派制を重んじているからといい、代表者会議では無所属会派の発言を認めずに言論も封じておきながら、「させたくない」と言う時だけ、会派制を反故にしてきました。
出てきたシナリオを差し出され、それに楯突くこともできず、あっさり従う人たちにも呆れてしまいます。真面目にマナーを守っている人はそれに振り回されているということが実際に起こっていました。そういう実態を世論が知らずにいて、表向き「適任者だから選ばれている。」というように見えているならば、それが一番腑に落ちないことです。だから、こんなことを言わずにはいられなかったのかもしれません。
議会のためを思い、信頼・人望・実力で選ぶことになっているなら、適任者は他にいるのにと個人的に思っていたからです。こういう選び方をこれまでさせず、会派制だからというルールをつくっておいて、他の人の番になるといろいろ理由をつけて、ルール無視で特定の人だけが優位にたてるようにもっていこうとするやり方を見過ごすわけにはいかないと言いたいのです。
世間的に見れば、こういう権力争いみたいなことは良くある話と思われる方もいるかもしれません。これもひとつの賢い策だという方もいます。ただ、自治体がそういうことでは、生活者の民意は正しい方に向いていかないと私は強く感じています。議員一人一人がレベルを上げ、また、一人で頑張るより、みんなで協力してつくりあげていくものに勝るものはありません。
それなのに、力ずくでねじ伏せて意思の弱いものを従わせて得た名誉など、私ならそんなことをして手に入れても嬉しくもないし、むしろ公に言うのが恥ずかしいとなります。そんな黒歴史の積み上げ政治に染まる気も、引き次ぐ気もなければ、従うつもりもありません。
内部の信頼を失うことを舞台裏でやっているようでは、議会としての改善・向上、議員の成長も何もない。私が目指したいと願っている議会は、本来の正しい立ち位置で力を発揮する組織であることです。しかし、こんな議会では中々それに近づいていかないと感じてなりません。これが新人議員3年目の本音となりました。
【 4役選出の舞台裏(第三章)】へつづく…>>