どのグループに入るかは自分次第
市議になったら、まず「会派」について選択を迫られます。人数の多い会派ほど意見の重みがあるとされるのか、いろいろと優遇されるのが芦屋市議会の会派制です。これから先の議会が人数で有利に動かせるなら、一人でも多く仲間を自分の会派に増やしたいと思われるのが普通ではないでしょうか。私がなぜ会派「あしや しみんのこえ」を選んだかというお話をします。最初の会派は、下記のように全部で6つにわかれました。もちろん任期途中で解散や、新会派の結成もありえるため、会派の数は変わる場合があります。
芦屋市議会議員の定数は21名です。そのうち所属政党をおもちの議員の方は15名、無所属議員は6名です。私は無所属議員です。まず同じ会派になるには党員でなければいけないという条件を持っている下の3つの政党会派に入ることは許されません。
→自由民主党芦屋市議会議員団(5名)
→日本共産党芦屋市議会議員団(3名)
→公明党(3名)
私は、政党には入っていませんので、政党の名がつく党の方針が堅い会派は選択肢の中から外れます。よって、この時点で12名の方とは一緒に組むことはできず、他の議員の方との選択肢が減りました。
「日本維新の会」は2名ですが、当初は無所属議員の方も1名入られることになり名前を少し変えられていました。でも、やはり「維新」という政党の名前が会派につき、こちらも政党で決められている方針があるというので、選択肢から外れます。
→改革維新の会(3名)
残った議員の方は私を除く5名となり、下の2つの会派ができていました。
→BE ASHIYA(3名)
→あしや しみんのこえ(2名)
私には、2つの会派のうちどちらかを選ぶか?会派に属さず一人でやっていくか?の選択肢が残りました。
まず「BE ASHIYA」は全員無所属の50代以上の男性議員の方が3名でした。まったくお話もしたこともない方もいたので、一緒に会派を組んでいけるのかを迷いました。
一方「あしや しみんのこえ」は、以前から地元でお話をさせてもらっていたことがあった男性議員と、選挙の時に面識があった立憲民主党の男性議員のお二人でした。有権者の方からは「会派を組まずに一人でやったら?」「民主党系と同じ会派なの?」「無所属だけの会派がいいよ?」とお声をいただくこともありましたが、最終的には年齢も近く子育て世帯で同じ新人議員の会派を選びました。
そんな迷っていた私の決めてとなったのは2つです。ひとつは単純なことですが会派の名前です。まず、会派名には立憲民主という政党の名前は入っていませんでした。政党の縛りを感じさせなかったことと「国政との連携の考えではなく、何より芦屋市民を中心に考える。」という会派の方針がこの名前の念頭にありました。
それと、まだアルファベットを知らなかった子どもに対しても「お母さん " BE ASHIYA" っていうねん。」と説明して、「それなんて読むの?どういう意味?」となるよりは「お母さん ”あしや しみんのこえ" っていうねん。」という方がきっと私には向いているとも思いました。
それともうひとつ決めてとなったのは、「自分で選んだ責任を後で有権者にわかってもらえるようにきっちり説明ができることが大切。」とそう言ってくれた同僚議員の言葉でした。
会派に所属するかで成長度が変わる
タラレバの話をすれば、もし、会派に属していなければ下記の委員会に委員として参加することや、常任委員会の副委員長を務めさせてもらうことはなく、意見する機会すら減っていたことになります。
・議会報編集委員会
・BCP検討委員会
・都市計画審議会
・正副委員長会議
・議会運営委員会
・代表者会議(幹事長)
・JR芦屋駅南地区再開発事業調査特別委員会
・民生文教常任委員会(副委員長)
その他にも、同会派から別の議員が参加してくれている特別委員会も合わせると、会派に入っていなければこれらの大事な委員会への、参加の道が閉ざされていたことになります。会派に属しているかいないかで議員としての経験値は、それだけでかなり変わっていたのではないでしょうか。また、意見の歩調を合わせることが最も大事だと私は思っています。同会派メンバーのお二人は、自身の意見を強く押し付けるようなことはされずいつも尊重してくださいました。
これまでの議決結果を見ても明らとなったのが、もうひとつの無所属議員が所属する会派の「BE ASHIYA」と私の賛否はことごとくわかれていたということです。私とは根本的に思想がまったく違っていました。もし、私がこの会派に入っていたとしたら、自分の意見とは違う賛否の結論を出さなければいけないような状況に追い込まれていたかもしれません。そうなれば、会派を抜ける決断をすることになっていたと思います。
限られた選択肢の中ではありましたが、「あしや しみんのこえ(3名)」の会派を選んで良かったと今ではそう思っています。私自身が議員として成長できたのも会派に属することができたことが大きく影響しています。