議員って「何なの?」と思うこと(第一章)
紹介議員を引き受けるということ
議員になって3年が過ぎましたが、議会でいる時間が増えるたびに、むしろ「おかしい」と思うことが増えている気がしています。人は段々とその状況に慣れてくると、諦めに近い状態になるのか、もしくは、麻痺して染まっていくのか、批判することも減ってくるものかと思っていたのですが、私の場合は違うようです。議会の中で誰も言わなくても、やはりおかしいと思う限りは問いかけていきたいと思います。
今までは、こういう議論が当たり前として普通に通ってきたことなのかもしれませんが、私には引っかかる部分が多くあるのです。自分では、私の感覚はごく普通の市民感覚だと思ってきましたが、あまりにも考え方が違うと、もしかしたら私の方がおかしいのかもしれないと我にかえることもあります。だから、こうやってブログなど、議会とは別のところで他の方に問いかけたくなるのかもしれません。
私はこれまで2回請願の紹介議員になりました。一度目は、芦屋健康福祉事務所の存続を求める請願です。
この時は全会一致で採択されました。二度目は、令和4年第3回定例会の中で、8月30日の建設公営企業常任委員会で審議が行われました。
請願の紹介議員とは、当事者の思いを代弁する訳なので、状況を熟知した上で引き受ける覚悟がいると思っています。一度目の請願の内容は、私が議員になる前から自治会内でも問題として取り組んでいた内容とつながっていたことから、経過や保健所の状況を把握できていたこともあり、答弁することが可能であると考えました。
二度目の請願については、以前から提出者の市民の方とお会いして、お住まいの三条町の中でお困りであるとの説明を受けておりました。この度、建築主からの住民説明会が行われないということで、このままでは近隣住民との話し合いが成立しないことや、建設可否判断についての適用の検討を求めるため、急ぎ請願を出される事となりました。
人を試すような質問をする委員
紹介議員は委員会に出席し、委員からの質疑に答える立場です。事前の調査や聞き込みなど、紹介議員は当然それを行ってから引き受けているものだと把握しています。
ですが、そのことをあえて試そうとする委員がいました。「現地の視察はしたのか?」と紹介議員4人いたのですが、全員に現場の状況を答えることを強要してきました。他の議員は視察をしてきたということを強調するかのように「草がおおい茂っていて」とか現場の空き地の様子を話されていました。まるで警察の取り調べじゃあるまいしと、私は正直冷めた気持ちで答弁に付き合いました。
次に委員は「この建築主を調べたのか?」と確認してきました。筆頭議員が「調べていません。」と答えると、質問者は「私は調べたが、この会社は検索しても出てこなかった。そのぐらい検索したらわかること。」と言って、得意げに紹介議員を正しました。
しかし、実際は検索すると説明書に記載の通りの企業情報で、ホームページが出てきます。これは事前に調べているのでわかっていました。あまりにも、このやり取りにしらけてしまい、そこを指摘しなおしたところで、今回の請願者が求めている事項と、関連性はないものと思われたので、訂正せずにただ黙って聞いておりました。
申し訳ありませんが、個人的にはこの委員の質問が「紹介議員に恥をかかしてやれー」と言わんばかりの、意地悪みえみえな質問に思えてしまい、そう思わせてしまうこと自体が幼稚だと感じてしまったのは私だけでしょうね。
私には、どうしても主人公は「議員vs議員」の対決に思えて仕方がないのです。そんなことをして何の意味があるのでしょうか?誰の請願かといえば、政党同士の手柄の取り合い合戦でも、議員個人のものでもない、提出者は一般市民の方です。
この後、同委員から「建築主を参考人として議会に呼び、一度この請願は取り下げ保留としてみては?」という提案がありました。 しかし、請願者の希望は、一刻も早く請願が全会一致で採択されることでしたので、その趣旨から離れて、企業批判ともとれる質疑を繰り返すような議員の呼び出しまで求めてはいなかったということです。一体誰のための請願なのかと内心思う場面もあったりの委員会での出来事でした。
そちらの模様は、下記のホームページよりご覧になれます。また、この議案に続いて請願13号の審議もありますので、別の紹介議員の様子とも、比較する事が出来るかと思います。
【議員って「何なの?」と思うこと(第二章)】へつづく…>>