4名の議員から提出
令和2年第4回定例会で、議員提出議案「第11号 監査請求に関する決議」が提出されました。
令和2年第4回定例会で採決
<議員提出議案第15号の賛否>令和2年6月29日
👉芦屋市ホームページ『令和2年第6回定例会 議案等審議結果一覧表 議員別』
監査請求について
この監査請求とは、監査委員に調査を行うことを依頼することです。
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議会選出委員として議員から1名
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識見委員として弁護士1名
この2名の委員が調査することになります。
この議案の文言だけで判断すると 「第三者をいれて二重調査をしてもらうことを議員が提案しているだけなのだから良い提案」となると思います。この議案に反対や棄権した議員は「パワハラ調査に後ろ向きで、市を援護している」などとお感じになる方もいるかもしれません。
しかし、少なくともこの調査依頼が妥当な方法と判断つくものであれば、全会一致で賛成になったいたと思いますがそうはなりませんでした。常に市民のためになることを選択する義務が議員にはあります。行政の中でパワハラ問題があるならば、私はそれを放置して見過すことを選択することはしません。ましてや人権侵害につながるようなことを、市が放置しているというようなことがあれば、当然のことながら私も調査をさせる方を選んでいました。
私はこの議員提出議案には賛成しませんでしたが、ハラスメント調査に消極的な姿勢だというわけではありません。賛成しなかった理由は、提出者の議員提出議案の内容にひっかかるところがあったからです。
賛成しなかった理由2つ
行政は発言で、外部弁護士をメンバーとして含めた「調査委員会」を設置すると言われていました。すでに自らの調査も着手されています。
通常、監査委員が登場するのは、行政の調査結果を受け、不審な点があった場合に再度第三者に調査を依頼するというのが通常の流れだったかと思います。行政側には、弁護士の方も入るようですし、もし議員が調査したければ、この段階で監査請求を求め、監査委員1人の議員だけが対処せずとも、委員会で継続審査にすればメンバー7人の議員が議論する場を持てますし、議会全体として協議していく方法もとれるはずです。また、百条委員会という個人情報に最善の注意を払うような場で議論することも可能なのです。
それと並行して横から監査委員が同時進行で調査に入ることで、市の調査委員会の聞き込みなどもその対応で足止めが生じるようになるのではないでしょうか。
調査を求めている議員側の主張は、ある担当課を特定できる職員の事案を指し示していました。
しかし、提出者の議員は「この監査請求は、個別事案について調査をさせるものではない」と言いきっていたため、賛成に消極的だった議員からも、それであれば反対はできなくなった状況になってしまったということも推測できます。
私の違和感は、なぜそこまでして特定の議員さんが個別事案に孤立しているかということです。ハラスメント問題として個別事案だけをとりあげ、そのことだけが大きく取り上げられることにより、その対象とされている課では、職員が余計相談しずらくなる環境を今後つくりだしてしまうことになりかねないと思っています。
ハラスメント事案を取り上げる時は、もっと個人情報の取り扱いの慎重さを考えて動くべきです。聞き込み調査の対象となっている当事者の方々の気持ちが置き去りになっていると思わざる得ませんでした。
「断固としてこれを許しません。」と言いながら、議員が公で騒ぐことで、逆に職場の信頼関係の構築を邪魔していることになってしまうと感じているからです。
会派 あしや しみんのこえの要望
今後の職場改善に力を注いていきたいと考えています。そのためにはまずは、職員さんには、常に市民の方を見て寄り添ってほしいし、上司の顔色を見て仕事をしてほしくはありませんから、職場環境にそういった弊害があるようなら、排除していかなければいけません。
パワハラ、モラハラ、セクハラ問題は、それを受けたが側がどう思うかというところがとても大事な判断材料になってきますので、その人たちの救済の場(相談できる駆け込み寺)があり、そこがきちんと「信頼できる場所」であるかということが、とっても重要で大切だと思っています。
だから、こういった人権問題は、相談しやすい環境にしてはいけなければいけないということで、秘密が厳重に守られることが大事なのだと思います。
ハラスメントという言葉が認められるまでは、今の部長級の世代も酷いパワハラを乗り越えて育ってきているので、それが当たり前の時代からようやく取り正される様になったわけですから、一方でそれがいけないことだと、気づけていないということもあるかもしれません。
今後も職場改善を望むならば、マナー研修に力を入れ、意識改革をしてもらうようにすることが必要なことなのであると強く要望いたします。